「面白ければなんでもあり – 三木一馬」を読んで

「面白ければなんでもあり – 三木一馬」を読んで
   

今週は「面白ければなんでもあり- 三木一馬」を読んでいました。
電撃文庫の編集を担当されている三木一馬さんが書かれている本で、これまでに携わったライトノベルを交えて面白さについて書いてあります。ライトノベルはほぼ読んだことがないのですが、とても楽しく読めました。小説だけではなくコンテンツを作成している人にとっても色々共感できる部分が多かったです。

創作物に、面白くない作品はひとつもない

つまらない話を作ろうと思って小説を書く作家はいません。漫画家もそうですし、映画監督もそうです。
僕は最速最大ともいえる鮮烈な衝撃と快感が訪れるのはーカバーイラスト、あらすじ、タイトル、口コミ、きっかけはなんでも構わないのですが、自分の感性にビビッと来た新作を思いっきって購入し、それが結果「当たり」だったときだと思っています。(P13)

つまらないゲームを作っている開発者は同じようにいなく、面白い・楽しい・かっこいいなど、多くの人に遊んでもらうために日々努力をしていると思います。
この辺りは、小説だけではなく、全てのコンテンツに当てはまることなのだなと感じました。
私は結構ハズレを引きたくないので衝動買いで何かを買うことは少ないのですが、たまに自分の感性に引っかかるモノがあれば高くてもすぐ買っちゃいます。(例えば、今来ているダウンジャケットやダウンベストとか)
他の人の感性を刺激するような何かが売れるためには必要ですし、それを実際に見てもらう場も必要です。
この辺りをどうやっていくか具体的な良い方法が難しい。

自分の「やりたいこと」を、作品の『家訓』にする

多くの作家にとって「書き始める前の準備」は、とても大切です。物語の行き先を忘れそうになったとき、自分の進むべき道を思い出させてくれるからです。
その小説で「やりたいこと」を、何をおいても優先すべき「家訓」として定義をする。最後まで楽しく自信をもって「面白い!」と思える作品を書き上げることができます。(P28)

この辺り、ゲーム作りでも大切で、ふんわりとしたまま開発を進めてしまうと後で必ず行き詰まって時間がかかってしまいます。
逆にやりたいことが明確なら、後はそれをするだけなので、何をすれば良いのかを簡単に決めることができます。
この本では自分の「性癖」を「家訓」にしたほうがよいと書かれています。
詳しくは本を読んで見てください。

想定読者の「アイツ」に刺せ

想定読者というのは、想像上の「誰か」ではなく、自分のよく知る特定の人物でかまわないのです。アイツだったら、こういう展開に燃えるはず!アイツだったら確実にこのヒロインに惚れるな。アイツだったら,,,,
「SAO」の想定読者は、川原さんと同じネットゲームを楽しんでいる仲間たちでした。身近に、親友でもいいですし、家族や恋人でも構わないと思います。あるいは、過去の「自分」を想定読者にする。(P36)

「だれを楽しませるために」というのは大事です。
世間一般全ての人を楽しませるコンテンツは非現実的です。
この「アイツ」がわかれば、色々迷った時の判断材料になります。
ちなみに私は主に「過去の自分」が「アイツ」になる場合はほとんどです。

キャラクター設定

キャラクター設定を決めるときには、まず「ギャップ」を決めます。ビジュアルでも性格でも異能の力でも構いません。一度そのステータスとして決めたら、今度はそのステータスを深く考えます。本当に生きているように感じてもらうには、母親にわからないことをたずねる子供のように、「なんで」をいっぱいキャラクターにぶつけるのです。

第一作目は絶対失敗しろ

初めて一人で作品を担当して気づいたのは「自分の趣味で、独善的に面白いと思った作品は売れない」ということです。もっと僕は読者になるべきでした。読者の一人として、ちゃんとみんなと心を同じくして「面白い作品」をつくる。
「苦労と成果は比例しない」どんな時間と労力と思い入れを込めた丁寧な作品だったとしても、読者はその本が面白いかどうかの結果にしか興味ありません。

この辺りはもっと考えるべきなのですが、結局自分がやりたいことをやっています。
おそらく作るのが楽しいので、結果は2の次になっているのでしょう。

ノルマを課す

イラストレーターは、コミケに足を運んだり、ウェブ上の専用サイトリンク集を使って探しました。一ヶ月で最低でも10000サイトは常にチェックするというノルマを自分に課していました。
電撃小説大賞の一次選考で落選した応募現行をランダムで読んだり、映画は年に100本をノルマとし会社終わりの深夜レイトショーで観たり、話題の漫画を片っ端から読破したり。忙しい中でも、僕がこれらを自分に課したのには、理由がありました。
作家志望なら「とにかく書いて書いて書きまくることが上達の秘訣」、イラストレーターなら「描いて描いて描きまくるのが上達の秘訣」、では編集者は?「編集して編集して編集しまくることが上達の秘訣です」。そして編集しまくるためには事前準備が必要です。編集者にとっては無数の創作物に触れておくことが、より密度の高い反復練習の下準備になると僕は考えていました。


先日読んだ、サイバーコネクトツーの松山さんもそうなのですが、並ではない努力がクリエイターには必要なのだと再認識しました。

読者の善意に甘えるな

読者の「覚えてくれているという善意」に甘えるのはやめましょう。善意を担保されているという前提で作家は作品をつくってはいけない、ということです。

たぶんPlayerはこうしてくれるなど、ゲームを作成している中でも説明すべきは説明しないといけないし、それがわかるように組み立てないといけないですね。

Buyサイン

僕は作家がネットで自作の感想を見ることをおすすめしません。
Buyサインは数字となって創り手のもとに返ってきます。「数字」で表れるものとは、「声に発さなくとも、いつもBuyという行動で応援をするファン」が世の中にたくさん存在することの証明です。

この「 Buyサイン」に関しては、この本で書かれている中で一番印象的な言葉です。
この人達の存在を意識し、期待に応えるために何をすべきかを考えていかなくてはいけないですね。

自分にやりたいことがあるなら、まずその舞台になんでもいいから立つことです。

編集者になりたい人は、とにかくどんな道でもいいので編集者になるための第一歩を踏み出してみましょう。どんなものでも、「自分」がやりたいと考えはじめたならば、絶対に「楽しい」はずです。楽しいと感じられるなら、多少の苦労は気にならないはずです。世の中という舞台は、いつでも、どこでも、誰でも参加可能です。

特に、今はインターネットがあるので色々な舞台に立つハードルは下がっているはず。
昔よりも良い時代だと思います。
私自身、スマートフォンがあったからゲームを作ることができ、ゲームでお金を稼ぐことができるようになりました。
まずは、何かを作ってみることが大事なのかなと思います。


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