スポーツが好きなこともあり、よくスポーツ関係者が書いている本を読んでいます。 今回は、昨年度までセレッソ大阪の監督をしていたクルピ監督の本です。
クルピ監督とは
香川・乾・清武・柿谷・山口など現在の日本代表に欠かせない選手がセレッソ大阪に所属していました(現在もしている)。 この時、その才能を見出したのが、このクルピ監督です。
この本を読んで、印象に残ったことをメモ替わりに今回ブログに書いていきたいです。
夢->規律->成功
夢というのは、あなたの興味のある、本当に好きなこと。 そして、何か「夢」を持ったら、それを実現したいとひたすら強く思って欲しい。この「ひたすら強く思う」ことが大切だ。 「できらばいいな」ではダメだ。 それくらい軽い願いを「夢」とは言えない。「誰がなんと言おうと、絶対実現させる」と強く思うのもが「夢」である。
夢を持つ段階であきらめる人が多い
日本人は、この「夢」を持つ段階でつまづいてしまう。 大人は基本保守的なものなのだが、特に日本は常識的で伝統的な価値感を持つ人が多い。自分の知らない分野を恐れており「夢」を持つこと自体否定する。
この反対を乗り越えたとしても、自分の「夢」を貫くことは簡単ではない。 確かな「夢」を持てたとしても、長時間、それを信じつづけるのは決して用意ではない。何かの分野で、自分にどれだけの才能や潜在能力があるかはは誰にもわからない。 それでも、自分を信じて地道に努力をし続けられるかどうか。それができたものが「成功」への挑戦権を手に入れることができる。
「自分が本当に好きな分野を選び、困難であることがわかっていて、それに挑んでいる」このような認識があれば、挫けそうになっても踏みとどまれることが多い。だからこそ、好きな道を選ぶべきなのである。 幸い、日本人にはすばらしい「規律」がある。規律正しく行動する、忍耐強く努力することを幼少期から叩きこまれているからだ。 才能があり、地道に努力を続け、そして多少の運があれば、かなりの確率で「成功」することができる。
ロールモデル
全くの手探りで未知の道を進むのは難しい。 そこで、身近な成功例を真似してみよう。サッカー選手なら、中田・本田・香川など。このような「ロールモデル」があることは、後に続く選手にとって非常に重要だ。
「夢」は変わっても良い
ひょっとしたら、努力をする過程で、「夢」の中身が変わるかもしれない。 それは一向にかまわない。 また、「夢」が実現できなかったとしても、努力をした過程は無駄にはならない。なぜなら、努力をした結果多くのことを学んだはずだし、こんどは別の「夢」に向かって努力をすればいいだけだから。
選手の伸ばし方
創造性
創造性はすべての選手が持っている。 日本人はとても謙虚であり、それは素晴らしい美徳だ。しかし、自分たちが間違いなく備えている能力を不当に過小評価したり、無視したりするのは、明らかに間違っている。 私はできるだけ、選手の自主性を損なうことは言わないようにしている。
年齢は無関係
サッカー選手は「能力」が全て。15歳であれ、40歳であれ、実力があれば起用する。 日本の指導者やクラブ関係者の多くは「まだ若いから、時間をかけてじっくり育てよう」という考え方がするようだ。年長者と重んじ、保守的で慎重な考え方をする人が多いからではないか。
数字を残すこと
私は選手に口酸っぱく言う言葉がある「数字を残せ」だ。 プロの世界では「印象」ではなく確かな「記録」だけが後に残る。 チームは勝たなくてはならないし、選手には勝利に貢献したプレーをしなくてはいけない。
日本サッカーについて
長所 選手の育成に長けている
プロクラブ、学校の部活、地域のスポーツ少年団などサッカーが熱心に指導されている。
長所 優れたテクニック
テクニックがあれば、多少の体格差をかかえていても高いレベルのプレーが可能になる。 日本選手の基礎技術は非常に高い。これは、小さい時から基本練習をきちんとおこなっているからだ。
長所 スピード
とても敏捷性に優れている。短い距離のダッシュは得意だ。 これはサッカーというスポーツでは大きな利点になる。
長所 上からの指示に従順
監督から命じられたことを忠実に実行しようと全力を尽くす。 これは、欧州や南米からやってきた監督にとっては驚きであり、感動的ですらある。 ただ、この点は諸刃の剣となりかねない部分もある。
長所 学業を重んじる
日本では、ほとんどが高校を卒業する。 このことが、戦術理解度が高く、監督の戦術的な指示に従う、あるいは守ろうとすることにつながる。 プロを目指すものが全員「成功」を収められるわけではない。
短所 フィジカル
日本人は、体格・フィジカル能力に余り恵まれていない。特にGK,CB,CFはある程度のサイズが求められる。
短所 メンタリティ
「他者を思いやること」と「自己主張」は両立ができる。 プロの世界で「成功」をしようと思ったら、人がいいだけでは絶対にダメだ。自分の考えを主張しながら、他人とも上手く折り合いをつける必要がある。
短所 ミスを恐れる気持ち
人間はミスをする動物だ。 通るかどうかわからないパスは出せないし、入るかどうかわからないシュートは打てない。日本人は必要以上に「ミス」を怖がる。 だから、指導者は「ミスをしてもいいから、どんどんチャレンジしろ」と言い続けなければならない。 この部分は指導者の考え方によるところが非常に大きい。
感想
この本では、サッカーだけではなく色々なことに話が通じると思います。 とくに「夢」の話が、現在の私にもいえることだなと感じました。 明確な「夢」があれば、それをどのように達成するからを調べて、それを実現する行動を起こしやすいです。
昔からのセレッソ大阪ファンとしては、現在の選手についても知ることができたりなど、とても読み応えがありました。
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