「その数字が戦略を決める」を読んで

この本は「絶対計算」と表現される統計学について書かれた本です。 人の「直感」や「経験」ではなく、大量のデータから確率を計算をして答えを導き出す「定量分析(統計分析)」である。 このような意思決定が企業だけでなく、政府などでも積極的に利用されるようになってきています。

  • ワインの値段を判断する
  • プロ野球で優れた選手を見つける(マネーボール)
  • チェス
  • 政府の失業対策
  • 病気の判断

統計は様々な盤面で利用することができ、非常に正確に物事を判断できます。

直感・経験

昔の思い込みはなかなか消えない 人は何かについて間違った信念を抱いてしまうと、それにしがみつきがちだ。 根拠がなく行われていることはたくさんあります。「今までずっとしていたから」、「先輩の教わったから」と何気なく使っていたものは本当に正しいのでしょうか? この本の中で、専門家は「統計の結果」に反発する(信じない)ことがいかに多いかが書かれています。 私も、自分のやり方を否定された時に反発をすることがあります。これは「自分が否定されている」と思うことが原因なのですが、おそらく同じような感情を抱く人は多いでしょう。

統計の広がり

  • PCの性能が格段に上がったことで、より多くのデータを使って計算をすることができるようになった。
  • 色々なデータが収集され、それを販売されるようになった。(無償でも手に入る)
  • 別々のデータを堂号する技術の進歩(マッシュアップ

色々な条件が整ってきたことで「統計」が広まりを見せています。

間違い

「統計」は、ただしい「データ」と「計算」をしないと間違った答えを出してしまう。 計算方法や、利用するデータを決めるのは人間なので「ミス」を犯すことがある。 いくらコンピュータの性能が上がっても防ぐことができない。

なので、安易に「統計」を利用するのは危険である。その「統計」が正しいかどうかを検証し、また監視をすることが必要である。 この部分が「統計」を使う難しい所でしょう。

2標準偏差

正規分布する変数が、平均値から正負問わず標準偏差内にある確率は95%である。

ベイズ方程式

新しい条件が出てきた際に、確率計算を更新していく方法。 ベイズの定理 - Wikipedia

最後に

非常に難しい内容もあったので、全部は理解できていませんが、「感覚」ではなく「数字」が大切なことがわかりました。

普段、「数字」に関して、目をそむける(全然見ない)ことが多いです。 また、数字を見るだけではダメで、それを使って改善をしていく必要があります。 個人的には、広告のメディアや、ボタンの位置、広告の位置など、色々と数字を見ながら効果を上げていく必要があると感じています。 これは、開発とは関係のないことなので、とてもメンドクサイし、やる気も出てこないし、時間も使いたくないです。

この本に関係なくやらなくてはいけないと感じていたので、これを機にちょっとでもいいのでデータを分析して行きたいと思います。

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