「熱狂する現場の作り方 - サイバーコネクトツー流 ゲームクリエイター超十則」を読んで

今回は、最近読んだ「熱狂する現場の作り方 」を読んだ感想なりをブログに書いていきたいと思います。 サイバーコネクトツーという会社に関しては、NARUTOのゲームを作っていて、3Dや演出がとてもスゴイ開発会社という認識で、あまり詳しく知らなかったのですが、この本を読んで勉強になり、ゲームを作ってお金を頂いている身としては、まだまだ足りていない部分を認識することができました。 スラスラ読める内容でしたので、是非興味いただけたのであれば、読んでみてはいかがでしょうか?

全てを捧げる覚悟

"ゲームクリエイターになる"という目標。"それだけ"にする必要があります。ほとんどの人が"それ"ができていないのです。 この世界で本当に”才能”があるというものがあるとすれば。それはきっと”好きでい続けることを諦めなかった才能”かもしれません。 "全てを捧げる"の例

  • ハードは全てそろえましょう。話題のゲームは発売日に買って、その日にプレイしましょう。
  • 好きな漫画は、全て発売日に買って読みましょう。単行本ではありません。雑誌の話です。
  • 気になった映画は公開日に見に行きましょう
  • アニメも毎週見ましょう

感想

この辺りの話を読んで、まだ自分はゲームに全てを捧げていないなと感じました。 スマホのゲームは結構やっているのですが、コンシュマーに関しては最近ほとんどしていません。 映画も興味のあるモノは見に行ってはいますが、公開日には行っていません。

お金が無いわけではなく、「時間がない」「モノが貯まる」などの理由をつけていました。 コンテンツを消費するのが嫌いなわけではなく、ゲームを作ること自体がとても楽しいので、このゲームを作る時間を削りたくないという気持ちもありました。 ですので、今回の本を読んで、この考えを改めなくていきます。 他のコンテンツを持って消費していきます。

社長チェック

サイバーコネクトツーでは、松山さんが最終的なジャッジをしているのですが、その際苦言を呈することが多いのが以下の項目です。

  1. 作っている担当自身が何をやりたいのかが明確になっていない。
  2. 関連部署とコミュニケーションを図って取るべき確認をとっていない
  3. 目的意識を持って作っていない
  4. スケジュールを把握していない
  5. クオリティに対する意識が低い
  6. 同ジャンル、同ハードのゲームタイトルを触って研究していない

感想

この辺り、最近凄く実感できるようになってきました。 何か新しいことをする際に、自分一人で完結することがほとんどなく、色々な方に手伝っていただかないとできないことばかりです。 たとえ、コードを変える場合、色々なところで影響が出てくる可能性もあります。 ゲームを作っていくことで、コミュニケーションがとても大事だし、時間は決まっているのでスケジュールも把握しておかなくてはいけません。 この「社長チェック」には、それ以外にも気にする部分が書かれていたので、今後の参考にしていきたいです。

クリエイティブの残酷さ

どうすれば絵が上手くなるのか。どうすれば技術が身につくのか。どうすれば周りに認めてもらえるのか。どうすれば自分自身が納得できるのか。バットを100回降っても上手くならなければ、1000回降るしか無い。1000回でダメなら、10000回。結局"全てのこと"を"そう"しました。

感想

クリエイティブだけではなく、エンジニアとしても絶望的な差を感じる瞬間が多いです。 所詮自分は似非プログラマーなので、本物のプログラマーとの能力の差がとても大きく感じます。一緒に仕事をすると辛くなります。 色々教えていただいているのですが、さっぱりわからないことだらけです。 これが、プログラマーにとっては普通のことで、おそらく私がダメなのです。 この差が、全然詰まらないんですよね。 この辺りのお話は共感して読めました。 相手も進んでいるので、追いつくことは難しいですが、せめてこの差を小さくできるようにしていきたい。

1番好きなこと

毎月自由になるお金が一定金額あるとして。その大半を何に使っていますか?それが自分自身が今一番好きなことですよ。それは時間でも同じことが言えます。毎日の時間の大半をなんに使って過ごしていますか?

感想

子供の頃に、一番お金を使っていたのが「ゲーム」でした。 ですので、現在ゲームを作る仕事をしていることは、本当に楽しく幸せです。この本でも書かれているのですが、ゲームを作っていることは大変なのですが、それを苦労とか苦痛とか思ったことはありません。 この本に書かれていることは、本当です。 何を本当にやりたいのかと悩んだ時には、子供のことに一番時間を使ったこと、お金をつかったことが「1番好きなこと」です。 私自身、何も考えなく高校、大学、社会人となってしましたが、30歳になって、自分の好きなことができるようになってとても幸せに感じます。

最後に

結構前に買ったのですが、読むのが遅くなってしまいました。 ゲーム業界ではなく、他の業界、特に自分の進路に悩んでいる人に読んでいただければ何かの助けになるのでは無いかと思いました。

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