話の内容を忘れないうちに、先週の木曜日に大阪で開催されました「GameFeat」さんのセミナーに参加をしてきました。 今回はその2回目です。前回の記事ー>【レポート】GameFeatさんのセミナーに参加してきた! その1 | albatrus.com
Unityのマネタイズについて
「Unityを使ったアプリをどうマネタイズしていくか?」について、hamonさんからお話です。 私自身、Unityを触ったことはあり、色々本に載っているサンプルを作った経験はあり(最近全然触ってないが)、Unityでアプリを作ってみたいと思っていたので非常に参考になりました。
現状のUnityでのマネタイズ
正式に採用されているアドネットワークは、AppleのiAdだけ。他のアドネットワークについては、プラグインが用意されている場合、それを利用しないと使えない。 また、アプリ内課金も非対応みたいで、マネタイズをするのがとても大変とのこと。
そこで、利用できるのが「GameFeat」と「adfurikun」。 共にUnityに対応しているので、現在広告で考えられる「バナー型」「ウォール型」「アイコン型」「全面広告型」すべてを利用することができるとのこと。すばらしい!
私自身、Unityに関しては知識がないので、SDKを入れる時に何かややこしそうだなと思っていますが、2つのSDKを入れるだけなら、できそうな気がします。
海外でのマネタイズ
最新出したアプリが、国内ではなく海外で人気であるので、海外でも利用できる広告ネットワークを利用しているとのこと。 実は海外でも、先に上げた「バナー型」「ウォール型」「アイコン型」「全面広告型」タイプのモノがあり、これを効果的に使ってマネタイズをする。
主な広告媒体別アドネットワーク
- バナー型 : adfurikun,admob,Tapjoy
- ウォール型 : Tapjoy,chartboost
- アイコン型 : Tapjoy (ウォール型を改造)
- 全面広告型 : Tapjoy,chartboost
Tapjoy
上記を見てわかるように、「Tapjoy」を利用すれば、ほぼ全てのことができます。
「Tapjoy」の特徴
- 豊富すぎる広告タイプ
- ほぼ全世界に配信ができる
- 非リワード広告
- レポートが詳細に見ることができる
一応日本語のサイトもあるみたいです(トップ画面だけかも) 詳しくはこちらを確認下さい。 Tapjoy – Rewarding Mobile
chartboost
ウォール型広告が自由にカスタマイズできるのが特徴。アプリの順番や、自社広告をどれくら載せるかも設定ができます。 これは「GameFeat」さんのウォール型のように「More App」というボタンを用意して利用する。
詳しくはこちらを確認下さい。 Chartboost
海外での広告事情
広告単価は、国ごとにバラバラで、先進国(ドイツとか)に関しては高く、途上国は低いとのこと。
海外の広告関係については、私も以前から知りたかった内容でしたので、今回のhamonさんのお話を聞けてとても良かったです。
「おっさん☆たまご」
iOSとAndoridを合わせて、もうすぐに100万DLを達成するという「おっさん☆たまご」についてお話をComceptの方から聴くことができました。
この「おっさん☆たまご」は、Comceptが初めて出すスマートフォンアプリということで、ここまで色々と試行錯誤をしてきたとのこと。 とりあえずは、ダウンロードを多くできるようにプロモーションを行った。ただし、広告は一切費用をかけていない。
主なプロモーション内容
- プレスリリース
- レビューサイトへの掲載依頼
- プロモーションビデオの作成
- アップデートによる機能追加、ボリュームアップ
- CPIの利用
- 公式アカウントの運営(twitter)
この中で特に良かったものが「公式アカウント(twitter)」の運営。「おっさん☆たまご」自体が、キャラクターを売りにしているアプリなので、口コミで広がっていた。キャラクターものと、Twitterとの相性はいいみたいですので、ソーシャルメディアへの投稿機能はアプリに付けたほうがいい。 「おっさん☆たまご」では、写真をこの投稿機能で共有できるようになっていたのが、とても良かったのではないかと個人的に思っています。
また、「おっさん☆たまご」の類似アプリを出すことで相乗効果を狙っている。
アプリを開発するにあたって
「企画時のコンセプトを突き通す。」会社名でもあるコンセプトを大事にしている。 今回の「おっさん☆たまご」に関しては、キャラクターを使ったアプリというよりも、「ゆで卵の殻を剥くアプリを作る」ということが最初にあった。
このコンセプトを守りつつ、色々と内容を軌道修正しながら色々試した結果、今のようなキャラクターを強調したアプリになった。 そのキャラクターやデザインも当初はリアルな描写でしたが、ゆるい感じのデザインへと移行。
ターゲットはライトユーザー(女性)で当初からSNSでの口コミ効果で拡散できることを狙っていた。(女子高生に結構人気みたいです) 軽いノリで、ツィートをしてくれるので、公式アカウントで様々なキャラクターになりきって対応している。
海外でも売れているが、90%は日本。その他は台湾などのアジア地域でダウンロードされている。
個人的に
「おっさん☆たまご」は、本当に良く出来ていて。特に最初のチュートリアル的な流れの部分が凄いなと思います。 後は、コンセプト通り、卵の殻を剥く描写がとてもリアルにできているのが良いです。
最初のコンセプトを大切にする。私も、開発する前にはこういったモノを作ろうというものがあるのですが、もっと固めてゲーム開発をしたらいいのではないかと改めて感じました。 稲船さん率いるComceptなので、スマートフォンでのアクションゲームを出さないのかな、と個人的に期待しています。
『返信ください』のプロモーション方法
「GameFeat」を運営しているベーシックさんの最近のヒットアプリ「返信ください」のプロモーション方法を聴くことができました。 このアプリは、3人で制作(デザイナー,プログラマー,サウンドディレクター)されています。
基本は以下の3点を気にして作成
- アクティブ率が見込める機能を付ける
- アプリの露出を増やす
- コンテンツ追加など、アップデートを行う
内容についてはこちらのブログの通りでした。
個人的感想
アクティブ率が見込める機能を付ける
「返信ください」というアプリ自体が、LINEなどのようにメッセージのやりとりを行うゲームなので、「プッシュ通知」をしても、そこまでおかしくないので、効果が高そうだと感じました。 あらかじめ「プッシュ通知」を使う前提でゲームデザインをする必要があり、下手に使うと逆のユーザーから嫌がられる可能性もあります。 この点、「返信ください」は、ゲーム以外のアプリを参考にして今回作成したみたいです。 その点をしっかり見極めて利用する必要がありそうですね。
アプリの露出を増やす
広告と同じように、いかに多くの人にアプリを診てもらうかがダウンロードを増やす手がかりです。 「おっさん☆たまご」のように、口コミを上手く利用する手もありますし、今回の用に広告を出稿するという方法もあります。いかに面白いゲームでも使ってもらわないと意味がありません。
「返信ください」はブースト広告をアプリ配信時に行っているとのこと。 目標はAppStoreの総合25位に入ること、ここまではユーザーの目に止まりやすいみたいで、1万5000くらいのダウンロードがあれば、約4時間で25位内に入れるとのこと。(総合50位だと 1日8500ダウンロード)それ以降は、アプリの出来にもよりますが、良い相乗効果でダウンロード数が増える。
これは、アプリの出来を見極めないと、なかなか使うタイミングが難しそう。
コンテンツ追加など、アップデートを行う
初期のユーザーを繋ぎ止め、継続率を維持する。 他のアプリを見ても、色々と試行錯誤が見えるプロモーションですね。放置型ゲームの広告収入がいい理由がこの継続率であり、作って終わりでなく、既存ユーザーとどう向き合っていくかをしっかり考えないといけませんね。(個人的に飽きやすいので、このあたりの施策をしっかりしないといけません)
その他
マネタイズの面からいって、ユーザーが暇になるタイミングで、広告を配信する仕組みが必要なのだと感じました。 ゲーム画面と広告を違和感なく表示させる。 これまでの開発者さんの努力によって広告があっても、そこまで嫌悪するユーザーは少なくなってきていると思いますので、UIに溶け込ませた広告配置に気をつかおう。
最後に
このような話を聞くと、自分が上手くやっていけるのか不安になります。
まずは、ゲームを作り始める段階でしっかりと企画を考えないといけないと思いました。ただいま開発しているアプリ(もうすぐ出せそうです)は、前作時間のかかったゲーム自体のデザインは考えて作っているのですが、広告やプロモーションなどは、全然考えていません。この点が今考えるといけないと感じます。 まあ、会社ではプロデューサーやマネージャーという職種があるくらいですから、ゲームを作る以外にもやらなければいけないことが多いのがゲームを開発するということなのです。 その辺り、一人でやるには、結構思い負担(時間的)になります。
とは言え、いまさらそんなこと嘆いていても仕方がないので、ちょっとづつ前進できるように次回作から取り組んでいきます。 そのようなことを含めて、今回のセミナーでは色々と勉強させていただきました。今回主催していただいた「ベーシック」さん、ありがとうございました。