【レポート】Unity道場 - MURO式アニメ表現の極意

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先週に行われた「Unity道場 - MURO式アニメ表現の極意」へ行ってきました。 少し遅いようですが、ブログにレポートを書いていきたいと思います。 【Unity道場13】MURO式アニメ表現の極意 - dots. [ドッツ]

Unity伊藤さんがモデレータ。 MuRoさんこと、室橋雅人さん 元は3DCGデザイナー。 現在、株式会社エクシヴィVRのディレクター。

動画

動画が公開されているので、もし興味のある方は是非見てみて下さい。

アニメ表現

アニメ表現についてはQiitaに書いてある記事が全てです。

イメージエフェクトをベースに、UnityにあるToonShaderを使っている。 アニメっぽくするために、テクスチャはPhotoshopで元の素材を塗り直している。 Qiitaを見てもらったらわかると思うのだが、フラットな単調なベタ塗りに変えていった。

ToonRampテクスチャの調整

Rampテクスチャの色味を変える。 黒ではなく薄紫色、この方が自然に見える。 3層で構成され、ハイライト部分はより白っぽくしている。この部分でテカリを表現。 完全な黒や完全な白は使わない。

影の付け方

光源を意識するのが大切。 顔と体でライトを変えている。変えなくてもできるが、ディティールを上げるためには分けたほうが良い。

Imageeffect 撮影処理

エッジがはっきりと出てしまうのでBloomを入れている。 Bloomは、2回。 1回は発光 2回はぼんやりとした表現を出すため。 ただどうしても重くなる。

フレア処理

下記の記載する「撮影虎之穴」を見て頂きたいのだが、ガイナックスグレンラガンで使われている手法を使っている。 板ポリをおいて、そこにフレア画像を入れる。

アウトライン

アウトラインは好みだが、カットに合わせて設定をしたほうがよい。

アンチエイリアス

アンチエイリアスを効かせている。 Unityのクオリティセッティングで設定している。 [ Anti Aliasing]を使う。 重いがキレイ。 [2x multi sampking]にする。 これを入れないととアウトラインがキレイに見えない。

Antialiasing

ライト

カット単位でライトやイメージエフェクトを変えている。 光源も変えている。 ライトは3種類、順光、バックライト、キワ部分。 ライトはそれぞれ体、顔、髪、服、舞台に当てている。 子要素で後ろからハイライト用の光を当てている。

カメラ

画角は望遠ぽくとると3Dぽくならない。 [Field of view] を17くらいで調整している。 VRの場合は望遠できない、色や雰囲気をだせるようにどうするかが問題。

Cameraview

アニメらしくするには

3D要素的なものを近くにおかない。アニメらしさがなくなるので、できるだけ目立たせないようにする。 色が重要、色がまとまっていないと不自然な感じがする。 白黒にして、明度を見てみる。 saturationを0にする。 色飛びが気づきにくいのでこのようにして確認する。 Lightのintensityで明度を調整する。 テクスチャの色の調整も同じようにおこなう。 参考画像を白黒にして明度を参考にする。

その他

雲はkobe80cloudと呼ばれるAssetを使えばリアルに表現できる。 影が黒にするのではなく紫色にするとリアル感が出た。

アニメ風爆発

パーティクルアニメーションで作成するのだが、素材はAEで爆発を作って、それを使えば簡単に作成ができる。

アニメパース

モデルのスケールを変えて実装

参考サイト

質問コーナー

髪のすけた表現はどうしているのか? => ライトのシャドウ設定でシャドウを落としている。 VRの手について。 => LeapMotionで手の動きをとっている。 イメージエフェクトの優先度 => カラコレが最優先、bloomが乗せたらよいな。 Unityでやる理由 => レンダリングに時間がかかる。レスポンスの速さがUnityは良い。

感想

モバイル向けの話ではなかったので、今回聞いた内容を実装しようとするとそもそも重すぎて参考にならない気がしました。 ただ、アニメ表現については色々と知らないことやどのように工夫をすればよいか勉強になりました。 基本シェーダーで何とかするのではなく、カメラや光、またモデルのテクスチャを上手く調整をして実現をされていました。 初音ミクはとても綺麗でした。 ここまで表現できるのは凄いですね。

このサイトの方が詳しく載っているかもしれませんので、こちらも是非 「MuRo式アニメ表現の極意」 2016年10月23日Unity道場@渋谷dots – Medium

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