「ゼロ・トゥ・ワン」を読んで

今回は「ゼロ・トゥ・ワン」という本を読んで見ました。 この本は「ペイパル」の創業者の1人である「ピーター・ディール」が書いた本で、タイトルにある「0から何かを作り出す」ことについて書かれています。 色々と興味深く読むことができ、また内容もとても刺激的でした。

ゼロ・トゥ・ワン

  • 1 to n : グロバーリゼ−ジョン
  • 0 to 1 : テクノロジー

新しいテクノロジーを生み出すのは、大組織では難しく、個人ではさらに大変だ。 グローバリゼーションはスタートアップからはじまる。

  • 小さい違いを追いかけるより、大胆に賭けたほうが良い
  • 出来の悪い計画でも、ないよりはいい
  • 競争の激しい市場では収益は消滅する
  • 販売はプロダクトと同じくらい大切だ

独占

競争的なビジネスは、利益が出ないことよりも大きな問題がある。 カネのことしか考えられない企業と、カネ以外のことも考えられる企業とでは、ものすごい違いがある。

独占を悪だと思っている人は多い。 だが、それは「世界が全く変化をしていないときだけだ」。 現実世界は常に変化をしている。クリエイティブな独占企業は、全く新しい領域を生み出すことで、消費者により多くの選択肢をを与えている。より良い社会を作る強力な原動力になっているのだ。

時には競争をしなくてはいけないが、戦わなければならない場合は必ず勝たなくてはいけない。中間はないのだ。 ひとつもパンチを出さないか、思いっきり殴って素早く結果をつけるかのどちらかでしかない。

独占企業の特徴

どのような「スタートアップ」でも始まりは小さい。 非常に小さい市場から始めるべきだ。少数の特定のユーザーが集中しながら、ライバルがほとんど(全く)いない市場だ。 市場に入る順番は最後でもいい。存続することが大切なのだ。 そのためには、小さなニッチを支配して、大胆な長期目標に向けて規模を拡大しなければならない。

未来

未来は明確だといる考え方に立てば、確固たる信念を持つほうがいい。 あれもこれも中途半場に追いかけて「万能選手」になるよりは、一番いいと思うことを決め、それを実行すべきだ。

べき乗

「ひとつのこと、ひとつのものが他の全てに勝る」

隠れた真実

「誰も築いていない、価値ある企業とはどんな企業だろう?」 これは「隠された真実」になる。難しいけれど実行可能な何かだ。

なぜ、知られざる真実なんて残っていないと思い込むようになったのだろう?

  • 漸進主義(ゼンシンシュギ)
  • リスク回避
  • 現状への満足
  • フラット化

漸進主義

小さい頃から、毎日少しづつ、学年を追って物事を進めるのが正しいやり方だと教えられる。 人より進んでも、テストに出ないことを勉強しても、誰も褒めてくれない。期待されていることだけを行えば「良い評価」がもらえる。

リスク回避

間違いを恐れること。 隠された真実は、言うなれば「主流が認めていないこと」。

現状への満足

過去の遺産で暮らしていけるのなら、隠された真実を探す理由はどこにあるのだろう?

フラット化

世界のどこかに、自分より賢くクリエイティブな人が既に見つけてしまっているのではないか? そういった疑念により、隠れた真実を探し始める前に諦めてしまう。

最後に

この本を読んでみて思ったことは、「独占をされている市場」と「競争が激しい市場」についてです。

「独占」で思いついたのがLINEです。 私は全然使っていないのですが、日本に限るとたくさんの人が利用をしています。 ただ、不思議とLINEと同じようなアプリは出てきません。 これは、LINEが圧倒的に大きくなってしまったので、他の会社は鼻から諦めているのかもしれませんね。

それに比べると、iPhoneAndroidのアプリ(特にゲーム)は競争が激しいと感じます。 ただ、ここでも「独占」があり、例えばパズドラやモンストなどのシステムは先行者が圧倒的に強いと感じます。 2番煎じのアプリは数多く出ていますが、ヒットしたアプリはありましたでしょうか?

次にメガヒットを生むアプリはこのような全く新しいシステムのゲームになると思います。 それをわかっているのか、大手のゲームメーカーの次回作の情報を見るとこれまでとは違ったテイストのアプリが多いですね。

その他、小さいながらニッチな市場(死にゲー、ドット絵、脱出ゲームなど)を独占しているアプリ開発者(会社)も見られます。 市場が小さくても独占できれば、収益を生みます。 私もアプリで勝負をしている身としては、独占できる市場を見つけてそこに打って出る必要があると感じました。 今年は、何かに特化をしたアプリを出していきたいと思います。

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