【感想】Unite2017Tokyoへ行ってきました【Unity】

昨年に引き続きUniteに参加をすることができました。 今回は会場が大きくなったこともあり、ほぼ全てのセッションで席に困ること無く見ることができました。 既に多くのスライドが公開され、後々セッション動画も見ることができるとのことで、詳しくはこちらを見ていただくのが良いかと思います。

講演一覧 Unite2017Tokyo

このブログでは、私個人の簡単な感想を書いていきたいなと思います。

受付

9:00から開場、10:00にセッション開始というスケジュールなのですが、受付の列が凄く長かったです。 基調講演の時間が遅くなったのですが、この辺りの改善が次回以降あるとよいなと思いました。

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会場

東京国際フォーラムの4ホールを使ったカンファレンスでした。 特にAホールは椅子がしっかりとしていたこともあり、また広かったこともあり、ゆったりと見ることができました。

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不満だった点は、ホールの導線がわかりにくかったです。 特にDホールはかなり迂回をしないといけなかったのですが、案内の張り紙がない分かれ道もあって、最初に行くのが大変でした。

Pro席

去年はなかったUnityProを使っている人専用の席がセッションに用意されていました。 500円有料のS席は引き続きあったのですが、今回はこちらの席を座りました。 セッション開場によっては、この席も埋まっていたのですが、大変便利でした。

Sony => Nintendo

去年は基調講演からSony(PSVR)の話があったりしたのですが、今回はNintendoが全面に出てきたような気がします。 Switchのローンチタイトルにやモバイルアプリ(マリオRunやポケモンGO)でUnityが使われていたことも影響をしているのではないでしょうか? Switchで遊べるソフトがまだまだ少ないので、この辺りをUnity製のゲームが増えてくれば盛り上がると思うので、これを加味しているのかもしれませんね。

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基調講演

今年はClusterで配信はされていたのだろうか? 今年の基調講演では特に新しい発表は無かった気がします。(UnityConnectだけかな) ただ、現在でも十分過ぎるほどの機能があり引き続きこちらの改善に取り組んでいくとのことで特に不満はありません。 個人的にはタイムラインツールが早く使いたくで仕方ないのですが、これもそろそろ完成になるのではないかという雰囲気でした。(実際には来年ぐらいになりそうな感じがしますが、 今回で基調講演では、前回のUnite2016で発表はされていた教育分野のお話が多かった気がしました。 普段Unityは触っているが、まだまだ使いこなせているとはいえないので、認定試験の勉強を一回やってみたいと思いました。

魔法使いプリキュア!」EDでのUnity映像表現の詳細解説

こちらの講演は去年の夏に行われたアニメーション関係のセミナーで話があったことの再演でした。 あいにく非公開のセッションだったので、別のブログの記事で詳しく書こうかと思います。

セルシェーダーを使用した3Dキャラアプリの開発事例

セルシェーダーについての話があるということで興味のあるセッションでした。 具体的なモデルの作成から、シェーダーに関しては厚みのあるアウトラインをどう実現するかの話が面白かったです。

・RoadKill pullin shapes - E Type Jaguar

Substance Painter Substance Painter - 3D Painting Software

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「黒騎士と白の魔王」にみるC#で統一したサーバー/クライアント開発と現実的なUniRx使いこなし術

こちらのセッションは、周りの方からもとても好評でした。 UniRxをどの部分に使うのが良いか、また使う場合にはどのような部分を注意すればよいのか、など。実際のプロジェクトで使った際のTipsを知ることができました。 私は特に言語に関してこだわりがなく、cocos2dxを使いたいのでc++を勉強しましたし、Unityを使うことになったのでC#を学びました。ゲームを作ることが目的なので、その過程は特になんでもよいです。 ただ、触ってみてc#c++よりも便利な感じですね。 セッションではチラッとしか出てこなかったのですが、グラフィック(エフェクト)周りをどう実践するかがとても興味があり、今後少し調べてみようと思います。 GitHub - neuecc/UniRx: Reactive Extensions for Unity

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【グラフィック周り】

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Navmesh完全マスターへの道

使い所がピンとこないNavmeshのセッションです。 フィールド上の敵モンスターのように自走で周りをウロウロしている敵に使ったら良い感じがします。複数のNavを持たせ、またPlayerが近づいたらNavを離れて移動する。こういった使い方ができるのなら利用価値がある気がします。 動的にNavの範囲を広げるときには複数のSceneをまだがないといけないなど、すこし面倒くさい気がしますが、この辺りは今後どんどんと改善されていくのでしょう。

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いかにして個人制作ゲームで生きていくか~スマホゲームレッドオーシャンの泳ぎ方~

Unityで開発ではなく、個人としてゲームを作り続けるにはどうしたらよいのかを知ることが、このセッションで聞くことができます。

登壇者のくまんぼう和尚とは2013年の「あぷまがナイト」でお会いしたのが始めてなのですが、今回のセッションでの話の多くのことが、その時から既に話をされていることでした。 これまで個人開発でヒットしてきた人となりを見ると、確かに、それぞれが人となりが個性的で、かつ開発しているアプリにも独自の世界観や熱量を感じることができます。 個人開発で成功をするには、世のトレンドとこの作者の個性が上手く融合した時だと感じます。 私自身、今はこのレッドオーシャンから離れている身ではあるのですが、今回の話はゲームを開発していく中でとても大切なものを再度思い返す良い機会になりました。

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サガ スカーレット グレイス」におけるUI開発事例

MVCモデルを使ったUI画面に関しては、私は実装をしたことはないのですが、UniRxを使えば簡単に実装ができます。 値が変化した時のアクションを実装するのがとても簡単なので、UIをグリグリと動かす場合にとても便利です。 今回はUniRxとは言及されていませんでしたが、同じような形で実装をされいるのだと思いました。

こちらのタイトルだけではないのですが、「開発の問題点でAssetのロード時間が長くなる」、が良く上げられます。 解決方法は色々あると思うのですが、ScriptableObjectを使えばGameObjectをインスタンス化する場合より、高速で動いたとのこと。 この辺り、もし同じような問題に出くわした時に参考にしたいです。

大作RPGを効率的且つ高品質にリマスターするためのUnity活用

こちらの会社、オプーナの会社でした。そしてとても歴史がある会社でした。 今回のロマサガ2は一度ガラゲーに移植したJavaのコードを使っているとのことで、時代や言語は違うけど、コードは使いまわせるのだなと感じました。 ロマサガ2の話というよりか、Unityについての話がとても面白く、多くの部分で共感をしました。 素人からみてもUnityは簡単だと思っていたのですが、長年ゲームを作っている人も同じような思っているのだな。その辺のお話が面白かったです。

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ScriptableObjectを使ってプログラマーもアーティストも幸せになろう

個人的にScriptableObjectについての知識が0でしたので、このセッションを見たのですが、あまり理解ができなかったです。 データコンテナとして使っている場面の話はわかったのですが、それ以外の具体的にどう使えばっといった情報がわからなかったです。 リファレンスを今一度見てみます。

ScriptableObjectについて - テラシュールブログ

2日目

DIYエフェクト実装: エンジニアレスでエフェクトを組み込める環境づくり

最近、かなり良いゲーム(個人的に)を出されているグリーの人のセッションで、今まさに自分が取り組んでいるエフェクトについての内容でした。 コードの共通化やエディタの導入などになるのですが、日々の業務で忘れがちになりやすい部分です。 私もCygamesさんやコロプラさんのような独自のエフェクトエディタがあれば良いなと思ってはいるのですが、エディタ拡張すらやったことがないので、実装できるかどうかとなると時間がかかる気がして身が引けています。 ただ、あるとないとでは作成時間やクオリティにかける時間も変わってくると思うので、簡単なものから作っていきたいと思います。

今回のセッションの内容も、難しいないようではないので、まずはこの辺りから始めるのがよいなと思いました。 できればカットインのように色々なタイミングをエディタ上で設定ができるようにしたい、できると表現の幅が広がる。 おそらく他の会社でも独自のツールを作っていると思うので。

コロプラ コロプラ流 『白猫プロジェクト』、『白猫テニス』を支えるエフェクト制作テクニック | インタビュー | CGWORLD.jp

Cygames 内製タイムラインツールCuttの紹介 // Speaker Deck

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Unityで楽しむノンフォトリアルな絵づくり講座:トゥーンシェーダー・マニアクス

小林さんのお話を聞くのは去年のUniteから含めて5回目です。 今回の話の内容としては、新しいUnityちゃんのシェーダーについての解説が中心でした。 私自信、トゥーンシェーダーによる表現に興味があるので、新しいシェーダーに関してはすこし中身を見てみたいと思っています。

UNITY-CHAN! OFFICIAL WEBSITE

実際にシェーダーを実装しようとしていつも億劫になる理由は、いざShaderForgeなどで作成しても、モバイルで利用できるのかどうかです。 こればかりややってみなくてはいけないと思うのですが、ShaderForgeから書き出されるシェーダーって凄く色々な記述が書かれて大丈夫なのかなと勝手に思ってしまっています。 今回のユニティちゃんシェーダーはモバイルでも問題なく動くということですので、その当たりもみたいです。 既存のモバイルゲームでは、かなりユニティちゃんシェーダーを参考にして作成をされているものが多いと感じているので、私もまずはやってみたいと思います。

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『Shadowverse開発事例』 ~美麗カードが動く!制作テクニックのすべて~

今回のUniteで1番知りたかったのが、シャドウバーツのゲーム内で表現されているカードエフェクトについてです。 個人的にはどうやって実装をしているのかを色々と調査をしていたのですが、どうしても同じような演出を実装をすることができませんでした。

結果を言えば、 シェーダーを使って一部分を他のテクスチャの合成をして表示をしていました。 詳しくはスライドが公開されているのでこちらを参考にしてほしいのですが、思ったよりもシンプルな実装方法でした。 セッションでも話をされていたのですが、カード演出以外にも同じような手法で表現ができると話をされていましたので、今後cygamesのゲームのどの部分に使われているのかはちょっと注意をして見たいと思います。

個人的に同じような手法でUIのエフェクトを作れないかと思っています。恐らくできないことはないはず。 UIに沿ったエフェクトを作成するのは結構難しく、別のテクスチャを用意してそれのアルファをアニメーションで変化させてそれっぽく見せることはできるのですが、イマイチな表現しかできません。 シェーダーは勉強会には何回か出ていて、どういったことができるのかの知識はあるのですが、オリジナルのシェーダーを作ったことはありません。 ただ、今回のセッションを聞いて、表現をしたことがシェーダーできるとなるとやらないわけにはいきません。 これからまずは同じようなカード表現ができないかを試してみます。 cygamesさんの講演はSEDECなど、結構難しい内容のイメージがあったのですが、今回のお話はとてもわかりやすかったです。 ありがとうございました。

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Unityを使ったNintendo Switch™ローンチタイトル制作~スーパーボンバーマンRの事例~

個人制作のゲームでも「 Nintendo Switch」への配信が始まっていることもあり、今回のセッションはとても楽しみにしていました。

まず面白かったのが、開発当初はSwitchのスペックがわからなかったこと。 当初はPC版で開発をして、開発機が来てから実際の環境でデバックを始めたのがローンチならではだと思いました。

後は、開発の際に、任天堂やUnityの人が結構協力をしてくれていたこと。 通信周りのSDK任天堂側が用意をしたり、上手くパフォーマンスが出ない時にUnity側で対応をしてもらったりなど。 Unityに関してはかなり親身になって対応をしてくれる場合が多い印象がありましたが、このセッションでも確認することができました。

話としてはパフォーマンスを上げるためのTipsをかなり紹介されていたので、これから「Nintendo Switch」向けに開発をされる方にとって良い内容になっていたと思われます。 ローンチタイトルはイバラの道だが、その分発売された時にかなり注目を集めることができるので、次回以降何かあるときにはチャレンジをする機会があれば。

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僕らのVR元年はこれからだ!少人数開発 PS VR「ヘディング工場」企画とアートと技術と。

個人的にVRには興味ないのですが、このセッションではゲームの企画から、工数の削減、売り方などのことを勉強できました。 VRを含め、最近のゲームはAssetの作成や効率化をどうするかが問題で、クオリティを工数の天秤にかけることが多くなっていると思います。 できれば、細かい部分にまでこだわっていきたい所だとは思います。 特にVRはモバイルと違って、ごまかせる部分が少ないと思うので、特に大変だなと感じました。

最後に話をされていたのですが、1本作って終わりだともったいないので、次の作品へどう繋げていくかが組織としてゲームを作っている中で大切なのだなと思います。

ゲームの見た目も盛ったら変わる!!!!ヤバい!!ポストプロセス!!入門!!!!!!!!!

このセッション、とにかく登壇者の高橋さんの熱量が凄かったです。 内容がてんこ盛りだったこともあるのですが、ポストプロセスで具体的に何ができるかやInspector上の設定・使い方の説明はとても有益でした。 Bloomとか ColorCollectionぐらいしか知らなかったのですが、その他色々な効果について知ることができました。 このスライドは講演は今後、ポストプロセスのチュートリアル的なものとして今後も見続ける必要があるのではないかと思いました。

主にモバイル向けのゲーム作成なので、どうしてもポストエフェクト(イメージエフェクト)を動作が重くなるのではないかと嫌疑を抱いているので使ったことはないのですが、今回の講演を気にとても興味が出てきました。

Anima2Dについて語るで!2Dアニメーションの未来

Anima2Dについては知らない人が多いかもしれませんが、無料で使えるUnity公式のAssetです。 簡単ですが既にプロジェクトで触っているのですが、比較的簡単に複雑なAnimationが作成できます。

Unity Anima2D - アセットストア

今後、AssetとしてではなくUnity内に組み込まれそうな気がしますが、まだまだ簡単なことしかできないので、今回の発表後半であったように動きに重みをもたせたり、またボーン配置がもっと楽にできるようになるみたいですので、さらに使いやすくなりそうです。

展示

今回もたくさんの展示スペースがありました。 見たところVR用の何かしらを体験できるモノが多く、現在のVR人気を象徴しているようでした。

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最後に

その他、色々なセッションがUniteであり、今後見返す必要があるものばかりですが、まずは以下の3点を実装できるように動いていこうかと思います。

  1. シェーダーによるカードイラスト
  2. エフェクト用エディタの作成
  3. 3Dモデルの開発、およびトゥーンシェーダーの開発

これが直接ゲーム開発に繋がるかはわかりませんが、今回のUniteのセッションを見てやってみたいと強く思ったことです この夏(7月)までには何かしらの形にして、ブログに書けるようにしていきます。

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北村 愛実

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