Unite2016tokyoで行われました「基調講演」についてのレポートをブログに書いていきたいと思います。今後Unityはどうなるのか、何ができるのか、何ができるようになるのか。90分の講演でしたが、色々なことがわかってきました。
スライド - 基調講演
ここ1年 Unity5誕生から
現在のベータ版5.4との比較
- 大幅にグラフィックが進化
- ImageEffectの改善
- IL2CPP - C# C++ スクリプトのパフォーマンスを上げ、ファイルサイズの削減、ビルド時間の短縮を実現
- Cloud Build
- .NER FOUNDATION - 最新のC#,マシなガベージコレクションが使える
VR
VR黎明期から多くのプラットフォームをサポート。 主要プラットフォームに最適化された組み込みで提供している。
2016年は何をするか
2016年は「Quality」 これまで多くのバグを治してきた。 今までは新しい機能を追加することを優先してきたが、今後は安定性を重視していく。
Collaborate
新しいサービス。 アーティストと一緒に開発・共有ができる。 Gitのような感じ。
Graphics
小さいチームでもより優れた表現が可能。
Cinematic Image Effects
ティスクトップ・モバイルアプリで利用ができる。 リアルタイムでビルドを行う。 【Unity】シネマティックイメージエフェクトを試してみる(1.0.1) - テラシュールブログ
volumetric Fog
被写界深度を使ってボケた表現が実現できる。
Localization
エディタの日本語化、Languageの設定で利用が可能。 ドキュメントに関して、プロの翻訳家チームで作成・レビューを行い品質を向上させていく。 現在マニュアルの96%、リファレンスの82%が日本語化されている。
教育
現在500の教育機関がUnityを使っている。 Unity Certification(認定試験 300問90分)を始める。 6月から渋谷のdotsで毎月開催。2017年から全国で開催予定。 これで一定の理解があるかどうかがわかる。
プラットフォーム
各種プラットフォームに対応予定
Unity サービス
効率化や難しい課題を解決するための支援をおこなう。
CloudBuildとCollaborate
チームでUnityのプロジェクトを開発するためのツール。 同期・共有がチーム全体で行える。 チームは簡単に作成でき、メンバーはメールアドレスを追加するだけで行える。 クラウド上にプロジェクトを保存し、またビルドをすることが可能。 メール、またはQRコードなどでアプリのダウンロードができる。
Unity Analytics
SDKのなかに入っているので、クリック一つですぐに使える。 ダッシュボードで各種の値を見ることができる。 Unity - マニュアル: Unity Analytics
Unity IAP
アプリ内課金をすべてのプラットフォームのストアに対応できるサービス。 一度設定をすれば、全てのプラットフォームのストアが使える。 アイテムの入れ替えなどもダッシュボードで行える。 現在はiOS,Google,Windowsの各ストアに対応。 PersonalLicenseでも利用可能。
PlayStation VR
44980円、10月発売。 ソフト数を用意した上で発売したいので、コンテンツをより良いものにしたいので10月の発売になった。 PlayRoomVRというソフトが無料でダウンロードできる。
プレゼンス
プレゼンスとは「別の世界に自分が存在するという感覚」 いかに違和感を感じさせないかが重要。 そのため、音や重さ、もちろん視野に関してもこだわっている。
PlayStationVRはメガネをかけていても問題ない。 コントローラーをモーションコントローラーとして使える。 3Dのオーディオが重要。 音源に3Dのポジションをつける。イヤホンは市販のモノが使える。
ソーシャルスクリーン
VR端末の画像をTVに移すことができる。 またセパレートモードと呼ばれる異なった2つの視点からゲームを楽しめることができる。
今後の可能性
品質の高いコンテンツが命。 初めての体験が良い物なら、広がっていく。 そのための体験機会を増やしていくことも大事。
マーズアニメーションプラネット
レンダリングに時間がかかるのば一番の問題、この問題を解決するためにUnityでを使って作成をした。 ただ、リアルタイムレンダリングではない。 1年がかりのプロジェクト。30人のデザイナーが参加。 ライディングがUnityに変わるだけで、後は従来のアニメーション制作と同じ方法で作成されている。
最後に
私個人、VRには懐疑的なのですが、PlayStationVRの話を聞くととても良く考えられて作られているのと感じました。 「没入感」がVRを使ってゲームをする一番の目的であり、新しい体験だと思うので、この部分を一番体現できたプラットフォームまたはソフトがVRの発展には必要です。 考え方は正しいと思うので、いかに実現をさせていくかが課題ですね。
Unityに関しては、正直まだどのような機能があり、何ができるかが全然わかっていません。 ただ、ドキュメントの日本語化など、情報を得る手段は用意されています。 この部分を上手く使っていかなくてはいけないなと感じました。